未知の渓にて (番外編)

・・・・・ 晴れ ・・・・・


車二台を放り込んだ空きスペースで 釣友と一杯

やりながら 何時の間にか朝を迎えてしまった。

思い々の流へと散り釣り始めると 穏かに澄んだ

流から 次々と抜き上がるヤマメと岩魚にときめき

気を良くする。

この流域では 管理する漁協も無く その未来は

訪れる釣師の想いと理性に 委ねられて居る様だ

清冽な流れと その魚影の濃さには この地方の

数限り無い釣り場の中でも ひときわ人気の処で

有るかのようで 無心に竿を振る釣り人の姿を

良く見掛る渓でもある。





思い切り下流へと走り出した ヤマメのいい形を

掛ける ”やったね!” と 一人にんまり!

いい絵を残そうと 竿を左手に持ち替え 右手に

カメラと無理な体勢と成るが 最高のショットを

残す事が出来た?と喜んだその時それは起きた

胸ポケットに カメラを押し込もうとしながら踏み

出した一歩 ”グラリ!!” 足を乗せた浮石が

踊り カメラと共に水中に沈む・・・。


   ・・  何て こった!! ・・
                  

                                                                 OOZEKI